ピピー

審判の笛が鳴り響く。

現在のスコアは三十三対三十で、ウチの三点のビハインド。

ま、負けた・・・・・・。

これでAブロックの一位通過は三の六で、俺らは敗者復活リーグに・・・・・・。

「何言ってるの? まだ前半が終わっただけよ。後半巻き返しましょう」

もうこれ以上負けられな・・・・・・、えっ? 前半?

「そうよ。バスケは八分ハーフ。あと八分あるわ。三点差なんてまだまだ挽回可能でしょ? 絵里菜くん、三P五本も決めてるんだから」

綾香さんが、呆れた顔で見てくる。

えぇ、どうせ私は早とちりのスキルがデフォルトで具(そな)わっている人間ですよ。

「ちょっ、拗ねないでよ絵里菜くん! もう後半始まるよ!」

おっと、落ち込んでる暇はない。

三点差、なんとしてでも追いついてみせる!

――その後なんやかんやありまして――

「五十二対五十一で三年六組の勝ち!」

ま、負けた・・・・・・。

これでAブロックの一位通過は三の六で、俺らは敗者復活リーグに・・・・・・。

「何言ってるの? まだ予選リーグが終わっただけよ。敗者復活で巻き返しましょう」

もうこれ以上負けられな・・・・・・、はい、そうですね。

あれかな〜? 後半バテちゃったのは、昼休みに休めなかったせいなんだろうな〜と思うのは俺だけか?

これで一日目の試合は全て終了。二日目は敗者復活リーグだ。

敗者復活リーグはAからFブロックの二位通過クラスが総当たり戦をして、二位までが決勝トーナメントに出れるという夢のリーグだ。

出来れば出たくない夢のリーグではあるが。

勝負は明日。絶対に負けられない戦いがそこにはある!

――その頃、明日香はというと――

「百二十九対〇で三年七組の勝ち!」

よ〜し、これで決勝トーナメント決定♪

「つ、強え〜。なんだこのクラス」

「化け物だ・・・・・・」

なんか相手チームが失礼なこと言ってるけど、今は気にしない♪

そいえば、エリちゃんはどうなったかな〜?

あのブロックには源ちゃんのクラスが入ってたからな〜。

「明日香、何やってるんだ? 早くコートから出ないと、次の試合が出来ないだろ?」

「あら、ごめんなさい」

む〜、また海斗に怒られた。

私って駄目な女?

でも球技大会は負けないもん!

各クラスの一喜一憂を経て、球技大会一日目は幕を閉じた。

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