「「「「えっ? 嘘〜!」」」」
因みに俺の点数は、
国語九十七点、英語百点、数学九十九点。合計二百九十六点。
数学と国語がつまらないミスで百点を逃したのが悔しい。
「「「「勉強を教えてください!」」」」
「いいよ」
そんなやりとりで勉強会が始まった。
ところで、吹奏楽の練習とかはしないのかな?
「今のところはまだしないかな♪」
「うわっ、ビックリした〜」
何時の間にか明日香先輩が後ろに立っていた。
「凄いね〜、エリちゃん頭良いんだね〜」
「ども」
ここは否定しないほうがいい気がする。
「ところで明日香先輩はどうだったんですか?」
「ん、私? 私は勿論三百点よ♪」
勿論三百点って、当たり前のように言うんですね。
「ね〜え? まだ〜?」
「あ〜はいはい、えと分からないところを言ってくれると教えられるんだけど」
「私はね、国語の文章が長くて嫌になっちゃうんだよね」
俺も最初はそうだったな。
「国語は結構、問題で提示されてる場所の近くに答えがあるから・・・・・・」
「そっか、ありがとっ♪」
次はマイかな?
「私はここの三角比が分からなくて・・・・・・」
「ここは、ここの辺とここの角度が出てるから、コサインを使って・・・・・・」
「そうなんだ。ありがとう、これで大丈夫かな?」
さてと、問題は・・・・・・、
「「教えてくださ〜い」」
この二人か。なんせ二人合わせても俺の点数に負けている。
しかも一年生だから英語の範囲はさほど広くないにもかかわらず、だ。
「えと、何処が分からないのかな?」
「「間違えた所全部」」
あいたたたた。
「えっと、じゃあ最初から一緒にやっていこうか」
結局二人の勉強を見るのに六時間もかかってしまった。
「で、ここはこう。分かった? って・・・・・・」
寝てるし・・・・・・。何時の間にか他の人、みんな居ないし。
とりあえず毛布を掛けてあげて俺は帰ろうかな。
しかし俺はここで二人に両腕を掴まれている事に気付く。
「マジですか?」
起こすのも可哀相だし、音楽荘に泊まることになった。