「来月の頭に球技大会があります! なので今からチーム分けをしたいと思います」 合宿が終わった明くる週、町田先生――改め亜沙子先生は言った。 俺にとっては初めての学校行事だ。 「え〜、種目は、バスケ、バレー、ドッヂ、野球、サッカーのうち一種目選んでね」 ヘ〜、どの種目やろうかな? 「先生はめんどくさいので、ここから先は学級委員に任せます。学級委員、前へ」 「「はい」」 あ、初めて見た。ウチのクラスの学級委員。 名前も分からない男女の学級委員が前に出た。 女子が言う。 「それでは、やりたい種目別に分かれてもらいたいと思います」 男子が続ける。 「因みに、競技は全て男女混合です!」 詳しい事は割愛させてもらうが、話し合いの結果、俺はバスケをすることになった。 バスケのメンバーは、俺のほかに竜馬とマイ、それから男子が一人に女子二人、共に知らない人だ。 因みに辰哉は、サッカーを選んだ。 「とりあえず、改めて自己紹介を。私は北条綾香(ほうじょう あやか)。一応、生徒会の書記をしてるの。よろしくね」 サラサラした綺麗な髪の女の子で、瞳がとても澄んでいてとても綺麗な人だ。 思わず見惚れてしまいそうだ。 「ほら、栞も早く」 「え? あ、うん。えっと、野中栞(のなか しおり)です・・・・・・。よろしくお願いします・・・・・・」 見たところ、とても内気な子みたいだ。 髪は両側で三つ編みにしてそれを後ろで一つにしている。 なんか出逢ったばかりの頃の可憐を思い出すな。 「あとは織田くん、自己紹介」 「え、えっと、織田剛士(おだ つよし)です。よろしく・・・・・・」 こちらも内気な印象を受ける。 前髪がとても長くて眼がよく見えない。 身長は物凄く高い。 「えっと、織田くん、身長いくつ?」 「え・・・・・・。百九十三センチ・・・・・・」 高ぇ〜。あと少しで二メートルじゃん。 身長俺と四十センチくらい離れている。羨ましい限りだ。 俺なんかこの身長じゃ中学生の女子と間違われるもんな。 「もう・・・・・・二人とも暗いわよ! 全く・・・・・・。とにかく頑張りましょう」 コミュニケーション面に少々不安はあるが、まぁ北条さんがしっかりしてるから大丈夫だろう。 俺たちは、このメンバーでバスケを戦う事になる。 ←back index Novel top next→ |