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「で? どうよ? 新しい学校は」 ケイがコーラを飲みながら訊いてくる。 「良い学校だよ。まだ一ヶ月しか通ってないけどね」 それでも分かる。あの学校は良い学校だ、って胸を張って言える。 「ところで、リナは何でこんなところに居たんだ? しかも、後輩と一緒に」 「あぁ、それは――」 「だから、デートだって!」 俺が説明する前にケイが割り込んできた。 「ケイは黙ってろ。俺はリナに訊いてるんだ。で? 何でだ? というかそのデカイ○ッポンは何だ? 一体何に使うつもりだ?」 カズから次々と質問が投げかけられる。 無理もない。突然、転校していった友達が急に帰ってきて、しかも女の子と一緒に帰ってきて、ノッポ○のぬいぐるみ持って歩いてりゃ、そら不思議だわな。 俺は、ここにいる理由や、ノッ○ンを持っている理由を説明した。 「そうか、悪いことしたな。引き止めちまって」 ケイが珍しく、申し訳なさそうな顔をして謝ってきた。 「いいって、別に。それより、カズ。可憐と真実には連絡したのか?」 「あぁ、もうすぐ来る筈なんだが・・・・・・あっ、来た!」 そう言われて振り向くと、可憐と真実がこっちに向かって走ってきていた。 「はぁ、はぁ、やっと着いた。疲れた~!」 「ちょ、真実ちゃん、足速すぎだよ・・・・・・」 二人の少女が息を切らして走ってきた。 二人とも、懐かしいな。 確認しておくが、俺が転校してからまだ一ヶ月しか経っていない。 「やっ、リナ! 久しぶり! 元気してた~?」 「あぁ、真実も相変わらず無駄に、元気だな」 「無駄に、は余計よ。あれ? その子、誰?」 真実は美香ちゃんを一瞥したあと言ってきた。 「篠原美香です! 絵里菜先輩には、いつも御世話になっています!」 「そうなんだ。私は水瀬真実(みなせ まみ)。よろしくね」 真実とは幼稚園からの腐れ縁だ。真実は、「運動するのに邪魔」といって髪はショートにしている。それでも普通のショートよりちょっと長いんじゃないかと思う。 「私は星野可憐(ほしの かれん)です。よろしくね。美香ちゃんって呼んでもいいかな?」 「はい!」 可憐とは、中一の時に教室の隅で一人で居たところを、ケイが無理矢理連れてきて以来、よく一緒に居るようになった。内気な性格だったけど、今は前より明るくなったな。最初見た時、腰に届きそうな長くてカールしている髪が印象的だったな。 「絵里菜くん、久しぶりに会えて嬉しいな」 「俺も嬉しいよ。さて、みんなの顔も見れたし、そろそろ行こうかな?」 「駄目だよ、折角久しぶりに会えたんだから、いろいろと話、聞かせてもらうよ?」 その後、俺たちは三時間も拘束された。 再度確認しておくが、俺が転校してからまだ一ヶ月しか経っていない。 ←back index Novel top next→ |