「んん・・・・・・」
 ここは何処だろう・・・・・・。
 なんかだるい・・・・・・。
「起きたか? エリ」
「あれ? 竜馬? 何で?」
 何で竜馬がこんな所に?
「何言ってんだよ。お前が俺らの部屋に避難してきたんだろ?」
「あっ! そうだった・・・・・・竜馬、今何時?」
「あ〜今、十時だな」
 俺はそんなに寝てたのか。
「もうそんな時間か・・・・・・じゃあそろそろ自分の部屋に戻るよ」
「もう戻るのか? もう少しここで休んでけばいいのに」
「あぁ、うん、もう大丈夫」
 っていうか、そろそろ戻らないと、本気で怒られそうだから・・・・・・。
 俺は重い体を引きずって竜馬達の一〇三号室を後にした。
 ――二〇四号室――
「ただいま〜」
「あっ絵里菜くん帰ってきた!」
「「寂しかったです〜」」
「お、おかえり、絵里菜くん」
 二〇四号室は既に布団か敷いてあって、四人はパジャマ姿だった。
 結城姉妹は、沙希ちゃんが、蜜柑が描かれている橙色のパジャマ。
 沙耶ちゃんが、沙希ちゃんと柄違いの、林檎が描かれているピンク色のパジャマ。
 マイは、水玉模様のパジャマ。
 みんなパジャマの模様がとてもよく合っている。
 香澄ちゃんは、紫陽花が描かれている浴衣。
 ・・・・・・ゆ、浴衣〜?
「ねぇ・・・・・・ちゃんと下にはパジャマ着てるよね?」
「ううん、下着だけだよ♪」
 ・・・・・・マジですか?
「あ、あの・・・・・・ちゃんと下は着た方がいいんじゃない?」
「え〜、それじゃあ浴衣着る意味ないじゃん」
 っていうか、浴衣を着る意味が最初からない様な・・・・・・。
 香澄ちゃんがまともに見れないアルよ。
 なんてちょっと中国人風になっちゃったりして。
「ちょっと〜絵里菜くん何処見てるの〜?」
「へ? いや、何処も、見てないよ?」
 目のやり所がないですから・・・・・・。
「ふ〜ん、まいっか。ねぇねぇ、それよりトランプ大会しよ♪」
「「「やる〜!」」」
 なんて、また香澄ちゃんの一言でトランプ大会が始まった。
 人の気も知らないで・・・・・・俺はそう思った。

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