――瀧澤麻衣香―― 「ここは何処だろう?」 私、瀧澤麻衣香は今迷子。 何で? 目的地目指して、まっすぐ歩いて来たはずなのに。 辺りを見回しても目的地は見えない。 このまま帰れなかったらどうしよう。 孤独が私を更に不安にする。 兎に角歩き続けるしかない。 それにしても疲れてしまった。 こんな時は気持ちまで疲れていく。 みんな、何処なんだろう・・・・・・。 ――結城姉妹―― 「沙希〜ここ、何処〜?」 「それが分かればこんなに苦労してないの!」 もうどれくらい時間が経ったんだろう。 いい加減歩き疲れちゃった。 「ちょっと一休みしよ?」 「さんせ〜」 大きな石に二人で腰掛けると迷子になった悲しみが込み上げてくる。 もう・・・・・・、 「「ここは何処なの〜」」 二人同時に叫んでみる。 森の中心で助けを求める・・・・・・。なんて洒落にならない事になってるね。 「「どうしよう・・・・・・」」 ハモりでため息・・・・・・。 ――梶原辰哉―― 「あっ、トカゲ! 待て〜い!」 ここは都会には居ない生物がいっぱい居ていいな〜。 都会には無い面白さがあるし、虫篭とか持ってくれば良かったな〜。 「お? アオダイショウ発見! まて〜い!」 ――捜索班by絵里菜&竜馬―― 「お〜い。何処だ〜、っておい、竜馬。あれって・・・・・・」 「ん? あぁ結城姉妹とマイだな」 「あっ絵里菜くん、竜馬くん。良かった〜見つかって」 「「た、助かりました〜」」 まさかこんなに近くに居たなんて・・・・・・。 何かついこの間の俺みたいだな。 結城姉妹は涙目だし・・・・・・。やっぱ怖かったのかな。 まぁ何はともあれみんな見つかったんだからめでたし、めでたし。 相変わらず一人忘れてる気がするけど、どうでもいいや。 ――再び梶原辰哉―― 「あ! チョウチョ! まて〜い、ってここ、何処だ!?」 ←back index Novel top next→ |