・・・・・・二時間後。 現在時刻は十二時を少し回った所。 「遅いね〜」 未だに到着していないのが、マイ、アリス先輩、結城姉妹、辰哉。 ・・・・・・なんか、いかにも迷いそうなメンツだな。 「捜しに行きましょうか?」 ちょっと心配になってきたので、明日香先輩に提案してみた。 「ん〜まぁ大丈夫でしょ」 そんな適当でいいんスか? 明日香先輩。と心で思ってみる。 「大丈夫よ。迷うような山じゃないし」 「あれ? 俺、迷いましたけど」 「それはエリちゃんが方向音痴なのよ」 まだ着いてない人の中に方向音痴が居ないとは限らないと思うんですが・・・・・・。 少なくともアリス先輩はそうだと思う。・・・・・・マイもかな? ――で、「もう少し待って見ましょ」と、明日香先輩が言ってから一時間。 流石に心配になってきた。 「捜しに行った方が・・・・・・」 「じゃあエリちゃん行って来て。多分エリちゃんが迷うだろうけど・・・・・・」 ・・・・・・まぁ、そうでしょうけど。どうしてあなたはそんなにのん気なんですか? ――とその時、聞き覚えのある、のほほんとした声が聞こえた。 「はぁっ、はぁっ。や、やっと着きました〜」 アリス先輩だ。と刹那、 「よし! マイちゃんと結城姉妹を捜索しましょう!」 え〜? あんなに捜索を渋ってたのに、アリス先輩到着と同時に行動開始スか? 「だって、アリスより遅いなんて何かあったとしか思えないじゃない!」 「え〜、ひど〜い」 確かに酷い・・・・・・が、あながち間違いでは無いような・・・・・・。 「でしょ♪」 「やっと捜しに行くのか? じゃあ確認しておくよ? 今居るのは、僕と、明日香と、ユエと、アリスと、美香ちゃんと、絵里菜くんと竜馬くんと、校長と、亜沙子先生か。じゃあ、アリスと、校長先生、亜沙子先生はここで待機、すれ違っちゃ困りますからね。後の六人は二人ずつで行動して。見つかったら、各班に連絡すること」 この危機的状況においても、冷静な海斗先輩。流石、頼りになるな〜。 十数分の話し合いの結果、明日香先輩と美香ちゃん、海斗先輩とユエ先輩、俺と竜馬と言うペアになった。 「あと、くれぐれも無茶はしないこと。それからパートナーと離れないこと。OK?」 『YES、BOSS!』 何か皆テンションがおかしい。っていうかこの状況を楽しんでない? 「それじゃあ、マイちゃん&結城姉妹、捜索開始!」 こうしてマイ&結城姉妹の捜索が始まった。 一人忘れられている気がするが、気にしない、気にしない。 ←back index Novel top next→ |