「私、瀧澤麻衣香(たきざわ まいか)、マイって呼んでくれると嬉しいな、龍宮くんも私も苗字に『龍』って漢字が入ってるんだね。宜しくね龍宮くん」 そうか、瀧澤麻衣香っていうのか。やっぱり可愛いな。 長い黒髪が窓から入ってくる風に靡いて、なんとも雅やかである。 「うん、奇遇だね。こちらこそ宜しく、んえと・・・・・・マイ、でいいのかな?」 「うん、ありがとう」 また一人友達ゲット・・・・・・かな? しかし、女の子を下の名前で呼ぶってのは些か抵抗があるな。恥ずかしいっていうかなんというか。 「は〜いちゅうも〜く」 その一言でクラスの皆全員が町田先生に向く。町田先生って統率力あるよなぁ。 「ふふっありがとう♪ さてっ龍宮くんも加わって二組も新たに始動する訳ですが、ここで班決めをしたいと思います」 ありがとう? んで班決め? 何で? 「班決めをすると、これからくる様々な行事の時に、私が楽だからです!」 正直だなぁ、先生。つーかさっきから俺の心読んでません? 「読んでません! 因みに私は、元気と正直が取り柄です!」 読んでるじゃん、思いっきり。 んでくじ引きで四人一組の班決めを行った。その結果、 土屋竜馬――竜馬だ。良かった、一緒で。 瀧澤麻衣香――マイ。やった、同じ班だ。 梶原――自己紹介のとき「下の名前は・・・・・・」って言った奴。 でこの俺――龍宮・・・・・・絵里菜の四人となった。 「俺、梶原辰哉(かじわら たつや)、ヨロシク、乙姫! いや〜奇遇だな〜龍宮の『龍』、この俺、辰哉の『辰』、漢字は違えど同じ『たつ』! 仲良くしよ〜ぜ〜」 騒がしい奴だな。 まぁクラスに一人位は居ないといけない存在なのは分かるんだけど。 「あっはっはっはっは」 ちと騒がしすぎやしませんか? 「あ〜俺の事は辰哉でいいから。俺は乙姫って呼ばせてもらう!」 あわよくば呼ばないで頂きたいのだが・・・・・・。 「あっはっはっはっは」 聞きそうに無いな、コイツの場合。 「好きにしろ」 「ヤダって言っても呼んでたけどな〜あっはっはっはっは」 ったくコイツは・・・・・・しかしまぁ、 土屋竜馬の『竜』 梶原辰哉の『辰』 瀧澤麻衣香の『瀧』まぁ龍は入ってるか。 そしてこの俺、龍宮絵里菜の『龍』 なんか俺の周り、『りゅう』が多くないか? こうして、俺のドラゴンライフは始まったのであった。 ←back index Novel top 第二楽章へ→ |