「それではこれから自己紹介を始めます。まずは三年生から」 「それじゃあまず私から〜。私の名前は白鳥夢(しらとり ありす)です。アリスって呼んで下さいね〜」 物凄い天然入ってそうな人だ。髪は長めの薄い茶色でウェーブがかかっている。 「じゃあ私だな。東雲月(しののめ ゆえ)だ、宜しく」 赤い髪はショートで、可愛いというか、綺麗でカッコいい先輩だな〜。 「これで三年生は全員ね。続いて香澄ちゃん」 「蒼葉香澄(あおば かすみ)です。香澄って呼んで下さいね」 長い髪を後ろで留めている可愛らしい女の子。少しおっとりした性格かも。 それにしても『香澄』ってどっかで聞いた事が有るような・・・・・・。 「それじゃあ最後、一年生!」「はいっ」 明日香先輩の声とほぼ同時に、 「篠原美香(しのはら みか)です! 宜しくお願いします!」 長い黒髪を横で束ねている、元気で可愛い女の子だ。 「「最後は私達ですね〜」」 最後に同じ声、同じ顔をした檸檬の様な髪の色の二人組が出てきた。 「私が、姉の結城沙希(ゆうき さき)で」 「私が、妹の沙耶(さや)です」 お、同じだ。双子って初めて見たけどこんなに似ているものなのか? 「見分け方は私は何時もツインテールで」 「私はポニーテールにしてま〜す」 なるほど、姉がポニーで妹がツインか・・・・・・それなら間違えないな。 「でも時々逆なんで注意してくださいね〜」 いやそんな、注意しろって言われたって・・・・・・無理じゃない? 「これで在籍吹奏楽部は全員ね。それじゃあ新入部員の番ね♪」 「土屋竜馬です。吹奏楽の事はよく分からないので御指導の程、宜しくお願いします」 「俺は、梶原辰哉ッス! ヨロシクお願いしや〜す」 竜馬と辰哉の番が終わり、最後に俺の番。 「龍宮絵里菜です。宜しくお願いします」 「絵里菜くんって言うの? 可愛い名前ね♪」 「顔も可愛い〜。私よりも可愛いかも・・・・・・」 明日香先輩と、香澄ちゃんが俺の顔を覗き込んでくる。 あ、あのそんなにジロジロ見られると恥ずかしいんですけど。 「ねぇねぇ、何処に住んでるの? 今度遊びに行っても良い?」 「い、いいけど」 「どこどこ?」 香澄ちゃん、何でそんなに? っていうか何かキャラ変わってない? 「ここから三十分くらい行ったとこの香澄荘ってアパートなんだけど」 「えっ! 絵里菜くん、私のアパートに住んでたの? 香澄荘は私のお母さんが大家さんをしてるんだよ♪」 どっかで聞いた事があると思ったらウチのアパートの名前か。 「兎にも角にもこれで吹奏楽部も十人超えて廃部を免れたし、良かった良かった♪」 こうして、ここに新生吹奏楽部が発足したのであった。 ←back index Novel top 第三楽章へ→ |