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 バレンタインが過ぎた途端、めっきりWeb拍手がなくなったので、Novelページに移します。

結城姉妹の暴走

「わわっ、沙希! チョコ焦げちゃうよ〜!」
「わわっ、わかってるって!」
 ここは結城姉妹の自宅。
 彼女たちは今、来る2月14日の為に、手作りチョコレートの真っ最中である。
「え〜っと、沙耶〜? チョコ流し込む型は〜?」
 沙希は、自分より数分遅く生まれた妹の名前を呼ぶ。
「え〜? そこに置いてない〜?」
「そこってどこよ〜?」
「そこ〜!」
 独り言のように同じような声が台所に響き渡る。
 沙希はチョコの型を必死で探しているし、沙耶はチョコに入れる為のアーモンドを砕くので忙しい。
 つまり今現在、火にかけているチョコを見ている人は誰もいないわけで・・・・・・。
「・・・・・・? 沙耶? 何か・・・・・・焦げ臭くない?」
「・・・・・・うん。焦げ臭い・・・・・・」
 そう言って二人同時に、そのにおいの元に目を向ける。
 そこには、黒煙が轟々と立ち昇っていた。
「わわわわわわわわわわっ!! た、大変! 沙耶! 水、水!」
「わわわっ!! 水っ! 水っ!」
 バシャーーー!!
 水道水を思いっきり浴びせかけた、チョコが入っていたであろう鍋は、見るも無残な塊と化していた。
「「・・・・・・作り直しだね・・・・・・」」
 因みに彼女たちは、これを後3回繰り返した。
 教訓:火元から目を離してはダメ! チョコは湯煎で溶かしましょう。
 
白鳥夢の天然

 白鳥宅では今、アリスによる手作りチョコレート作りが行われていた。
「♪〜♪〜♪〜」
 アリスは鼻歌を奏でながら、それはそれは楽しそうに湯煎にかけている。
 だが湯煎にかけているのは、チョコではなくカレーのルーだ。
 本人はその事に全く気付いてない様子。
「これに〜甘〜い甘〜いお砂糖を加えて〜うふふ♪」
 そう言って加えたのは、もちろん塩だ。
 大さじ2杯は入れただろうか。
「それに〜アーモンドを入れて〜っと♪」
 アリスさん、あなたが加えたそれはアーモンドじゃない。
 節分の時に残った大豆だ。
「うふふ♪ 出来上がりが楽しみね〜♪」
 アリスは、仕上げにココアパウダー、ではなく胡椒を満遍なく振りかけた。
 ココアパウダーと胡椒の違いくらい、判りそうなものだが。
 こうして、ことごとく間違えて作られたチョコ、改めカレーの餌食になるのは、はたしてどんな男なのだろうか。
 教訓:材料はちゃんと確認してから入れよう! って普通はこんなことしないか。
 
瀧澤麻衣香の失態

「よしっ出来た。あとは渡すだけ」
 麻衣香は、丁度今出来上がったばかりのチョコレートトリュフを、冷蔵庫に入れようとしていた。
 そして、このチョコを渡す相手を思い浮かべて、頬を赤らめていた。
 これを貰える奴は幸せ者だな、全く。
 ところが翌朝・・・・・・。
 
 麻衣香がチョコの出来栄えを確認しようと冷蔵庫を開けた時、その異変に気が付いた。
「あれっ? チョコが・・・・・・ない」
 そう、昨日確かに入れたはずのチョコがないのだ。
 すぐに母親に確認したが、「知らないわよ」と軽く流されてしまった。
 父親には仕事から帰ってくるまで訊くことが出来ない。
 そして弟に訊いてみると、
「あ〜、あれ? あれ、お姉ちゃんが作ったんだ〜。美味しかったよ〜!」
 無垢な弟の、悪気のない笑顔に、麻衣香は何も言うことが出来なかった。
「・・・・・・う、嘘・・・・・・」
 麻衣香が愛を込めて作ったチョコは、翌日に弟の胃袋の中へと消えていった。
 教訓:チョコを冷蔵庫に入れたら、家族に食べないようにと釘を刺しておこう。
 
蒼葉香澄の奮闘

「あ〜また失敗! 何でこうなるかな〜」
 家の台所で切磋琢磨している香澄。
 彼女は今、バレンタインに向けて、チョコレートケーキの作成に勤しんでいた。
 オーブンの中には、黒焦げになってしまった残骸だけが残されている。
「よしっ! 次こそは!」
 因みに、この言葉は既に4回目である。
 こうなることを予想してか、大量の材料を買い込んできたため、材料不足に悩まされることはない。
 そのため、今月のお小遣いは殆ど費やしている。
 これは、香澄の真剣勝負に相違なかった。
 それからさらに試行錯誤すること数時間。
 台所にはチョコレートケーキになりきれなかった残骸が次々と増えていったが、ついに香澄の納得のいくケーキが完成した。
「ん〜、見栄えはよくないけど、味は問題なかったし、大丈夫、だよねっ」
 香澄は、数時間かけて作ったケーキを、大事そうに箱に詰めた。
「きっと、喜んでくれるよね」
 そう呟いた香澄は、すぐ近くにいるその人に想いを馳せて、恥ずかしそうに笑った。
 教訓:何度失敗したって、心を込めて一生懸命作ろう! 君の想いはきっと伝わるよ。
 
篠原美香の心配

 ここにも一人、悩める乙女がいた。
「う〜ん、どうなのかな〜?」
 しかし彼女の場合、他の乙女とは少し悩みが違うようで・・・・・・。
「明日香先輩、誰かにチョコあげるのかな〜? う〜気になる〜!!」
 乙女の乙女に対する純粋な恋心で悩んでいた。
 他の人の分はちゃんと作り終えている。
 もちろんただの義理チョコだが、しっかりA〜Eまでランク付けしてある。
 どーでもいいクラスメイトには義理チョコEを。
 LOVEではなく、あくまでもLIKEな人には義理チョコAを、としっかりと境界線を決めているのが、しっかり者の美香らしいところだ。
 しかし本命となるとそうもいかない。
 あげる、あげないとか、出来栄えとかではなく、あげる側が誰にあげるのかと真剣に悩んでいるのだ。
「こうなったビコるか? でも明日香先輩、気付きそうだしな〜」※ビコる・・・・・・尾行するの動詞形。
 そんなモヤモヤした気持ちのまま、バレンタイン当日を迎えることになる。
 思い切って直接訊いてみればいいのに。
 教訓:自分の気持ちは心に留めずに相手にしっかり伝えよう!
 
町田明日香の策略

 天下無敵の部長さんも、この日ばかりは一人の乙女になっていた。
「あ〜ん、どうしようかな〜!?」
 明日香の目の前には、一流パティシエが作ったのではないかと見紛うばかりの豪華絢爛なチョコレートオブジェが置かれていた。
「やっぱり一番初めに渡したいしな〜。でもきっと放課後じゃ、いっぱい貰ってるだろうしな〜」
 彼女は今、このオブジェを渡すシチュエーションを模索している最中なのだ。
 野郎にとっては、チョコを貰えるだけで嬉しいのだろうが、
 乙女にとっては、それを渡す場面も重要なのだ。
 どうか男たちも、その場面を大切にしてあげてほしいと思う。
「寝込みを襲う? は流石にマズいし、靴箱、には入らない。あ〜もうどうしたらいいの〜!?」
 百戦錬磨の最凶部長さんを、ここまで悩ませる人とは一体・・・・・・。
 そんな状態のまま、一夜を眠れずに過ごした明日香なのだった。
 熟考した結果、明日香の出した結論や如何に。
 せめて平穏な渡し方なら良いのだが。
 教訓:あまり考えすぎずに、ありのままの自分で勝負! 男って馬鹿だからねぇ・・・・・・。
 
東雲月の困惑

 東雲神社の神主さんは、珍しく頭を悩ませていた。
「ふむ、どうしようか」
「お姉ちゃん、何悩んでるの?」
 そこに現れたのは、妹のルナである。
 彼女なら、きっと力になってくれるに違いない。
 ユエはそう思い、相談することに決めた。
「いや、実はだな、その、チョコレートを作ろうと思ったのだが」
「えっ!? お姉ちゃん、好きな人でも出来たの!?」
 色恋沙汰に縁もゆかりもなかった姉が、いきなりこの時期に「チョコレート」 なんて単語を口にするものだから、ルナは心底驚いた。
 驚いたのは、ルナだけではない。
 急に大声を上げられたユエだって、当然驚いた。
「いや、まあ、別にそういうわけでは」
「相手はどんな人!? 優しい人? 顔は? ねぇ教えてよお姉ちゃ〜ん」
 姉が頬を赤らめながら言い訳をしていることなどお構いなしで、ルナは質問攻めを続ける。
 結局、なんとか言いくるめて、チョコ作りを手伝ってもらうのに、ユエは大変な時間と労力を要した。
 教訓:友達や家族でチョコ作りをすると恋バナもできて楽しさUPだよ♪


 合計290のWeb拍手をいただきまして、コメントは0。
 なんとも寂しい気がしなくもないのですが、まあ現実問題として受け止めましょう。
 ・・・・・・ちょっとは欲しかったかな。

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