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「あっ源ちゃん! お帰り〜。遅かったね♪」
 買い出しを終えて生徒会室に帰ると、歩美先輩が当たり前のように会長座席に座っていた。
「やっと戻ってきたか。みんな右へ左へ大忙しなんや。これ食って早よう仕事に戻れ」
 そういって村中先輩は先ほど買ったあんみつを歩美先輩に差し出した。
「わ〜あんみつだ〜♪ ありがとっ♪」
 子供のようにはしゃぐ歩美先輩は、なんというか、不意打ちだった。
 そんな歩美先輩をよそに、村中先輩はさっさと仕事に取り掛かっていた。
 仕事人だ・・・・・・。
「あの、それで〜俺は何をすれば?」
「あれ? 由貴とか宗ちゃんから仕事内容聞かなかった? 体育祭は、プログラムの確認や得点集計表の作成、選手名簿の作成の資料作りなんかをしてるわ。文化祭は、モニュメントを作ったり、生徒会企画のビンゴ大会のビンゴカードを作ったり、あと当日に来てもらう芸人さんのスケジュールの確認をしたりもするけど、それは今日じゃなくてもっと日にちが迫ってからね」
 早口で説明されたが、なんのこっちゃよーわからん。
 しかし肝心の各イベント隊長は俺の刺客。
 聞くに聞けず――と言うか聞いたところで仕事はもらえないだろうが――手持ち無沙汰な状況だ。
「うわ・・・・・・暇だ」
「それじゃあ、私と文化祭の会計、一緒にやってくれる?」
 そう声をかけてくれたのは綾香さんだ。
 見ると両手いっぱいに会計用紙を持っている。
「あ、はい。あ、持ちますよ」
「あら、ありがと。それじゃあ行きましょうか」
 ここじゃ五月蝿くて仕事にならないということで、俺たちは隣の教室に移動することにした。

 文化祭の会計だからといって甘く見ていた。
 ここは私立蒼葉高校なのだ。
「パソコン部は景品のノートパソコン十台で百二十万円ね。それから華道部は――」
 何せ会計の桁が違う。百万単位なんてざらで、一千万を超える団体もちらほら。
 この学校の収入源は何だ? 今更ながら、なんで俺はこんな高校に通ってるんだ? なあ父さん。俺、この学校に通ってていいのかな? 父さん、借金は? この学校に通ってるからじゃないよな?
 だんだん自己嫌悪に陥ってきた。
「絵里菜くん、どうしたの? ぼ〜っとしちゃって」
 我に返ると、眼前には綾香さんの顔がアップで飛び込んできた。
「う、うわっ! な! なななな何やってんですか!?」
「何、じゃないわよ。ちゃんと仕事してよね」
「え? あ、はい。すいませんでした・・・・・・」
 その後の仕事は、正直言って全然手につかなかった。

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